世界経済フォーラム第15回ニューチャンピオン年次総会（夏季ダボスフォーラム）は27日、全ての議事日程を終え、美しい海浜都市の大連市で幕を下ろした。世界で100年に一度の変局が加速する中、グローバル経済の発展は重要な時期に直面している。フォーラムの期間中、各界の国内外からの出席者は「未来の成長の新たなフロンティア」を話し合い、思想の盛宴で開放・ウィンウィン・未来とい３つの鮮明なシグナルを伝えた。

　開放により境界を広げる

　国際通貨基金などの機関は、今後数年、世界経済は中低速の成長を続け、全体的にコロナ流行前の水準を下回ると予想した。世界経済の成長力不足について、出席者は、開放の中で交流し、長所を取り入れ短所を補うことで発展の境界を広げ、経済成長の新たなフロンティアを発見し切り開くことができるとの見解を示した。

　大波が逆巻き、より複雑化する国際環境の中で、中国は開放という確定性で外部環境の不確定性に対応している。また外資参入のネガティブリストを削減し続け、製造業分野の外資参入規制措置を全面的に廃止し、ビザ免除国の範囲を拡大している。中国政府が近年打ち出した一連のハイレベルの対外開放やビジネス環境改善措置を、出席者は称賛した。

　「中国はより全面的で深い対外開放を通し、世界経済との高度な融合を実現した」と話す畢馬威（KPMG）中国諮詢の最高戦略責任者（CSO）の蔡偉氏は、ハイレベルの対外開放は市場参入を拡大するだけでなく、国際協力レベルも高め、サプライサイド構造性改革の重大な牽引力にもなるとの見解を示した。

　協力によりウィン・ウィンを促進

　世界経済が成長難にある中、各国は協力して対応する必要がある。世界経済フォーラムのシュワブ会長は、「複雑な国際情勢下で、国際協力の強化は過去のどの時期よりも重要になっている。世界経済フォーラムは引き続き中国と緊密に協力し、世界経済の安定かつ健全な発展を促進し、世界的試練に共同で対応することに尽力する」と述べた。

　生産協力、資本参加、商品販売、産業チェーン融合、中国市場深耕、世界市場開拓など、フォーラムで、出席者は中国市場と科学技術革新についての感想を述べ、中国との発展のチャンスの共有に期待した。

　今回のフォーラムに出席した米国インベスコ・アセット・マネジメント有限会社中華圏・東南アジア・オーストラリア最高経営責任者（CEO）のマーティン・フランク氏は、中国は技術フロンティア革新発展などの分野に力を注ぎ、グローバル革新で重要な役割を発揮していると述べた。

　革新により未来を勝ち取る

　今回の夏季ダボスフォーラムでは、人工知能や量子コンピュータなどをテーマとしたサブフォーラムに注目が集まり、フロンティア技術に関するサブフォーラムはほぼ満席となった。多くの出席者が、未来産業はグローバル経済成長の最大の活力となり、人工知能、バイオ技術、グリーンエネルギーなどをはじめとする技術の飛躍は、成長性の高い新たなサーキットと業態を生み出すとの見解を示した。

　「人工知能の発展には大量のデータが必要で、中国の巨大な市場は大量の応用シーンを生み、大量のデータも生む。これにより中国は人工知能発展分野で多くのチャンスを得た」。東軟集団創業者で会長の劉積仁氏は、「革新の肥沃な土地として、中国は革新により未来を勝ち取る」と述べた。

　中国は質の高い発展を持続的に推し進め、自身の「安定」と「前進」を通し、世界に発展の幅広いチャンスを共有している。出席者らは、今後の中国の経済成長に自信を示し、「中国に同行することこそが、チャンスとの同行」だという共通の声を発した。

　「中国網日本語版（チャイナネット）」2024年6月28日