米ウォール・ストリート・ジャーナル紙は7月8日、「中国での市場シェア縮小に伴い、海外自動車メーカーは中国での生き残りに尽力している」という見出しの記事を掲載した。
最新の統計によると、海外自動車メーカーの中国自動車市場シェアは急速に縮小しており、海外企業の経営陣は、状況を逆転させるのに数年を要すると示した。
中国自動車流通協会乗用車市場情報聯席分会(CPCA)が8日に公表したデータによると、今年1~6月、テスラやフォルクス・ワーゲンなど海外ブランドの中国乗用車市場シェアは43%となり、前年同期の50.5%を下回った。
世界で販売台数が最も多い中国自動車市場では電気化が急速に進み、本土の電気自動車メーカーがシェアを占めている。本田技研工業株式会社の常務執行役員・中国本部長の五十嵐雅行氏は今年4月、アコード、シビック、CR-Vなどの車種は我々の強みだったが、今は時代遅れと見られることもあり、我々のブランドを保護せざるを得ないと示した。
CPCAの統計によると、今年1~6月の中国の乗用車販売台数は984万1000台で、前年同期比3.3%増加した。中国本土企業の品質が向上し、さらに一部の人が国産品の購入で愛国心を表現し、中国の消費者は本土ブランドを購入する傾向にあり、自動車もその1つとなっている。
一方、中国市場に期待している海外自動車メーカーは本土の好みに合わせようと模索し、特に電気自動車方面で新車種を急速に開発している。中国で最も売れているフォルクス・ワーゲンは、大部分の開発決定権を中国の経営陣に引渡した。中国本土の技術を吸収するため、同社は小鵬汽車や自動車チップメーカーなど多くの中国企業に投資した。フォルクス・ワーゲンは、中国での研究開発期間を約30%短縮すると表明した。
それでも、フォルクス・ワーゲンが中国本土で開発する初の電気自動車は2026年にようやく発売される。フォルクス・ワーゲン・グループ(中国)の会長兼最高経営責任者(CEO)のブランドシュテッター氏は、同車種発売までのこの2年を「安定段階」だとした。彼は今年4月、「極めて挑戦的な2年になるだろう。その点は心配しておらず、我々にとって重要なのは、2026年の準備を整えること」だと述べた。中国での自動車販売について、トヨタと日産も本土化開発戦略を進める計画だと示した。
テスラが中国本土で生産するModel 3とModel Yは、人々の電気自動車への興味をかき立て、販売も好調である。しかし、この2車種は発売から時間が経つにつれ、売り上げは減少傾向にある。再び消費者の興味を引くため、テスラのマスクCEOは運転支援システム「オートパイロット」売り出したいと考えている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年7月13日