ブルームバーグ電子版は8月2日、中国は温室効果ガス排出の抑制方法の変更を計画しており、経済成長率でCO2排出量を判断するのでなく、融通性のないCO2排出量目標を制定する方針だと伝えた。
中国は長年にわたり、単位国内総生産(GDP)あたりのエネルギー消費量または排出量で目標を制定し、これを二酸化炭素強度としていた。
2日に発表された国務院作業方案は、第15次五カ年計画期間、二酸化炭素強度の削減を国民経済と社会発展の拘束性指標とし、CO2排出量算定作業を実施し、エネルギー強度を拘束性指標としないとした。
同方案によると、中国はカーボンピークアウト(2030年まで)に達した後、総量の抑制をメイン、強度の抑制をサブとする。
AFP通信も8月2日、中国国務院が同日、中国は気候目標の設定方法を大幅に調整し、経済成長ではなくCO2排出量で設定することを計画していると発表したと伝えた。
記事は以下のように論じた。中国は14億人の人口と巨大な製造業を有し、世界最大の温室効果ガス排出国の1つである。温室効果ガスは気候変動を深刻化させ、極端な天候の頻繁化と激化につながると論じた。
中国はこれまで、経済成長に基づく二酸化炭素強度で気候目標を設定しており、中国が設定する目標では単位資産を創出するCO2排出量が減ることになる。
中国国務院は、カーボンピークアウト達成後、総量の抑制をメイン、強度の抑制をサブとするるCO2排出量ダブル抑制制度を実施すると示した。
記事は環境保護団体グリーンピース中国問題アナリストの姚喆氏の言葉を引用し、中国は排出削減と経済成長の分離を進めていると伝えた。この新方針は、中国の国内行動と国際約束の一致につながるという。
複数の専門家は、中国は2030年までのカーボンピークアウト達成、2060年までのカーボンニュートラル達成に承諾して おり、中国はこのような新しい方法で新しい気候目標を設定すると予想している。
パリ協定に基づくと、各国はINDC(各国が自主的に決定する約束草案)に、どのように気候変動への共同対応に貢献するかの概要を記す必要がある。
世界の気候目標を達成するため、各国は2025年国連SDGs目標の最終期限までに2035年の目標を提出することになる。
アジア協会政策研究所の気候専門家の李碩氏はAFP通信に対し、「(中国の)INDCは2035年を含む絶対的な排出削減目標になる。これは我々が最初に目にする絶対的な排出削減目標になるだろう」と述べた。
気候目標を達成するため、アジアの大国である中国は再生可能エネルギーの生産能力を大規模に拡大している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年8月17日