香港英字紙「南華早報」はこのほど、中国がアフリカ及びアジア諸国と共同で設立した職業教育訓練ネットワーク「魯班工房」に注目し、「現地に恵みをもたらし、中国の影響力を拡大した」と伝えた。魯班工房に海外メディアが注目したのはこれが初めてではない。米紙「ワシントン・ポスト」も、「インドネシア、エチオピア、南アフリカで魯班工房の十数人の教員、受講生、OBを取材したところ、中国に深い感激を表した」と認めた。魯班工房はグローバルサウスで密かに人気が高まり、現地人の心をつかんでいる。「環球時報」が伝えた。
魯班工房の大絶賛は偶然ではなく、これは人類運命共同体の構築や、「一帯一路」の質の高い共同建設を進めるという中国の理念の基礎に深く根ざしている。「ワシントン・ポスト」はインドネシアのある魯班工房の例を挙げた。インドネシア東ジャワ州ポノロゴの男性(16)は、以前はまったく知識がなかったドローンの操作を学び始めた。魯班工房はポノロゴで約3600人の訓練を行い、受講生の約72%が修了後に仕事を見つけたという。これは魯班工房の世界への公共財の提供の縮図に過ぎない。
まさにそのため、魯班工房の力強い発展は世界的に注目されている。初の魯班工房が2016年3月に海外で設立されてから現在まで、この中国の職業教育ブランドは29カ国に広がり、14大分類の57の専攻(AI、EV整備、土木工事、IoT管理、中医薬、中国料理など)を開設している。学歴教育を受けた受講生は累計1万人以上で、2万2000人以上が職業訓練を受けた。発展のペースよりも注目されているのはその評判だ。アディスアベバにあるエチオピア魯班工房はアフリカ連合本部からアフリカ大陸全体の高品質技能訓練センターに指定されている。エジプトの技術教育責任者はこのほどメディアに対して、エジプトが2つの魯班工房を持つことを誇りに思うと述べた。
魯班工房は魚を与えるよりも漁を教えるという手段を通じ、中国の豊富な職業教育経験とハードウェアの条件を現地の人的資源と結びつける。人という最も基礎的な要素から着手し、資金と物資を一方的に強調する従来の対外支援の習慣を変え、人の職業能力と素養を高める。そのため魯班工房の多くの教師、受講生、OBの中国への感謝は心からのものであり、魯班工房で生活するための技能を学ぶ人が増えている。これに伴い現地人の素養と技術が上がり、中国企業と現地の長期協力の環境も持続的に改善される。
魯班工房の歩みを振り返ると、その登場と発展は常に中国と他国の協力の産物であり、現地の実需を着眼点としていることがはっきり分かる。英誌「エコノミスト」は、魯班工房が一帯一路共同建設に参加する国だけでなく、英国、ポルトガル、インドでも魯班工房を設立したことに注意している。タイで初の魯班工房を開き、メカトロニクス、新エネ車技術、高速列車点検修理などの専攻を開設。英国で2つ目となる魯班工房を開き、中国料理を教える。さらにポルトガルで産業ロボットを、カザフスタンでグリーンエネルギー技術を、ケニアでAIやクラウドコンピューティングなどを教える。魯班工房の教育内容は基本的に、現地の技能に対する需要に基づくものとなっている。
中国の対外協力プロジェクトは開放的な心を持つ。魯班工房は世界の先進的な職業教育理念を参考にしている。中国の対外協力プロジェクトは常に「協力」を強調し、政治的条件を設けず、最初から協力先との平等な関係を重視している。魯班工房は世界各地で歓迎されているが、これについては、各地が中国と共に「世界のために生産」することを選んだとの説がある。この意義から論じるならば、魯班工房は中国と世界のために「持続可能なウィンウィン」のモデルを作ったと言える。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年8月22日