低空経済応用シーンが徐々に増える中、その中国の農村振興における働きが顕在化している。浙江省、広東省、安徽省、四川省などで、低空経済はさまざまな形式により農村発展を後押ししている。
このほど1機のドローンが浙江省嘉興市南湖区永紅村の上空を飛行し、事前に設定されたルートに従い巡回した。リアルタイムで集めたデータと画像により、農地と村の関連検査を行った。
このドローンは同村の航空トレーニング拠点のものだ。同拠点の責任者である陳昱彤氏はドローン操縦士の育成に焦点を絞り、すでに800人以上の受講生を村の訓練と大会に集めている。
浙江省衢州市はドローンスマート巡回点検モデルのイノベーションに取り組み、農村末端ガバナンスを支えている。浙江省徳清県は県域リモートセンシング観測映像の常態化収集メカニズムを構築し、耕地の観測を行っている。市場の需給のけん引を受け、農村低空経済が常態化し、大きな産業を生んでいる。
銭塘江の畔にある浙江省海寧市塩官鎮祝会村は、越劇の名作「何文秀・桑園訪妻」のラブストーリーの舞台だ。同村の飛行拠点では、90年代生まれの共同創業者である程寧氏と程晨氏がヘリ飛行ルート及び経営方針について議論していた。
程氏はインタビューで、「祝会村飛行拠点は2025年に正式に営業を開始した。愛情村と越劇村の特色を組み合わせ、体験とショート動画撮影に人気配信者を招待し、知名度を上げる。祝会村のラブというテーマに合わせ、拠点はヘリ接親(新郎が新婦を家まで迎えに行くこと)サービスを提供する。アウトドア挙式と飛行体験により若い利用者を集める」と述べた。
中国の海・湖沿いの地域と山間部の多くは、地形の強みと農村の特色を利用し低空遊覧を模索している。例えば安徽黄山、浙江千島湖、四川剣門関などは、農業・文化・観光産業の融合発展に活力を注いでいる。
低空経済はまた、伝統的な栽培業に変化をもたらした。浙江省平湖市の農地では、現地のテック企業の責任者である李東亮氏が村人にドローンの操作を指導し、春耕に向け準備をした。
同社が研究開発した高精度差分測量ドローンは、農業・植物保護に特化している。また農地のドローン操縦士の訓練と契約を通じ、カスタマイズされた農業・植物保護ソリューションを提供する。
李氏は、「ドローン操縦士の育成により、農家の生産性向上を支援し、さらにその収入源を広げることができる。多くの受講生は飛行技能をマスターした後、創業の道を歩んでいる」と述べた。
植物保護の他にも、低空飛行設備は農業運輸、測量、物流などの分野で実力を発揮し、浙江省の各地で導入されている。台州市はドローンにより、ヤマモモやフウセイを外部に輸送している。杭州市桐廬県は低空の強みを発揮し、山間部及び農村の物流運輸の「ラストワンマイル」をつなげた。
業界関係者は、農村の低空経済発展はデジタルエンパワーメントを堅持し、積極的に5GやAIなどの技術を融合させ、自動運転、自動感知、スマート端末などのデジタル化設備の普及を促すべきとした。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2025年2月11日
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