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サプライチェーン再構築、中国企業は「地力」が必要に

中国網日本語版  |  2025-04-09

サプライチェーン再構築、中国企業は「地力」が必要に。

タグ:相互関税 サプライチェーン 技術 関税政策

発信時間:2025-04-09 15:35:54 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

米国が4月2日に一方的に相互関税を発表すると、世界のサプライチェーンが混乱に陥った。この脱グローバル化の政策は国際貿易の安定と秩序を直接打ち砕き、市場の不確実性を大幅に増した。その一方で無差別的な関税により、多くの企業は「自由貿易」を前提とするサプライチェーン展開戦略の立脚点を失った。

関税障壁が世界のサプライチェーンにもたらすショックよりも大きな問題は、関税政策の不確実性だ。生産企業にとっては、高い関税よりも政策の錯綜の方が苦しい。そのため企業は生産計画や投資計画で何をすべきか分からず、長期的かつ安定的な発展戦略を立てられなくなる。一部の企業は「米国側の取引先と契約変更について検討中」と明かしたが、高い関税が続けば「契約解除も否定しない」という。iPhoneなどの高付加価値製品のOEMを行う東南アジアの生産者も、高い関税と価格の圧力により企業からコストを転嫁されることを恐れている。

グローバルサプライチェーンの再編は激震を起こし、既存の構造を覆すが、新たな秩序の誕生に条件を与え、サプライチェーンを自発的に再構築する契機をもたらす。これは過去の経験が教えてくれることだ。

グローバルサプライチェーン再編においてより有利な位置を占めるため、中国企業は海外進出しながら「地力」をつける必要がある。中国は外部で、周辺の貿易パートナーとの産業チェーン及びサプライチェーンの協力をさらに強化し、地域内の市場シェアを持続的に拡大し、アジア太平洋のサプライチェーンにおける中心的な地位を日増しに盤石にしている。国内では、各地域間の産業協同発展をさらに強化し、地域内のサプライチェーンの効率を持続的に最適化し、十全かつ効率的なサプライチェーン体制を構築し、外部のサプライチェーンへの依存度を下げるべきだ。

国際市場の持続的な開拓と内需拡大は、中国企業が外部の圧力に対応するための重要な措置だ。中国は技術アップグレードや市場案内などの措置により輸出企業のモデル転換を支援すると同時に、消費刺激やインフラ投資などにより内需を活性化させている。輸出企業のモデル転換はすでに初歩的に成果が出ており、国内販売の割合が大幅に上がっている。経済成長への内需の貢献が徐々に拡大することで、内外の循環も日増しに協調と均衡に向かう。

相互関税は世界のサプライチェーンに大きな短期の課題をもたらしたが、長期的に見ると中国企業は自身の競争力を持続的に高め、新市場を開拓しサプライチェーンを整え内循環を深く掘り下げれば、その高い強靭性と競争力によりグローバルサプライチェーン再構築の主導権を握れるはずだ。(筆者=崔伝剛 財政・経済評論家)

「中国網日本語版(チャイナネット)」2025年4月9日

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