アウトドアスポーツを楽しむ人が近年、増えている。釣りのようなニッチなスポーツも徐々に人々の視界に入っている。釣りを楽しむには適した釣具が不可欠だ。世界の水辺で使われている釣り竿の10本中6本は山東省威海市製だ。
深海釣り用の釣り竿は3トンの自動車をけん引でき、釣り人は50キロの本マグロを楽に釣ることができる。引張強度が高くても非常に軽く、指でつまむだけで持ち上げられる。
この釣り竿がこれほど優秀な秘訣は、原材料の炭素繊維にある。その生産企業では、炭素繊維浸漬加工品が一連の工程を経て釣り竿になった。同社の注文は7月分まで埋まっているという。
山東省威海光威戸外装備有限公司の蘇屹総経理は、「当社の現在の釣り竿年間生産量は1000万本以上で、注文の半数以上が海外からだ。2024年の輸出量は860万本で、輸出額が前年比で18.7%増加した」と述べた。同社は各国の消費の需要を満たすため、生産工程を持続的に更新・最適化している。同社は現在、炭素繊維事前浸漬スマートラインの構築を加速している。
ルアーメーカーも生産に勤しんでおり、95%の製品が海外に輸出されている。ルアーフィッシングの流行に伴い、リアルなプリントルアーの需要が急増している。
威海海元漁具有限公司の叢明日会長は、「ルアーの色は本物の魚の色をほぼ再現しており、非常に高い評価を受けている。当社の注文は10月まで埋まっている。今年1−3月の販売量は前年同期比で50%増加した」と述べた。
説明によると、1セットの釣具には100種以上の部品が用いられる。威海市ならば1時間内にすべての部品をワンストップで揃えられる。整った全産業チェーン発展体制により、威海市はすでに世界の最も重要な釣具研究開発・製造拠点になっている。
威海市工業・情報化局の邢海波局長は、「威海市の釣具全業界の年間生産高は100億元以上で、釣り竿の年間生産量だけでも4000万本にのぼる。その販売量は世界市場の60%以上を占めている」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2025年4月27日
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