往復リレー、サッカー対抗戦、ロボット格闘技。第1回エンボディドAIロボット運動会がこのほど江蘇省無錫市で開催され、150台以上のロボット「選手」が競技場で激突した。先に開催された2025北京亦荘ハーフマラソン並びに人型ロボットハーフマラソンも注目を集めた。北京市は年内さらに、世界人型ロボット運動会の開催も計画している。
ハーフマラソンや運動会など、ロボットがこぞってスポーツに取り組むのはなぜか。
第1回エンボディドAIロボット運動会の2対2ロボットサッカーでは、赤青両チームのロボットが模擬ピッチで攻防を繰り広げ、「ヒールキックでの得点」や「中央からのシュート」などの名場面を連発。バスケットボール競技ではロボット「鉄墩」が手首の繊細な動きで10投10中を達成し、喝采を浴びた。
「なぜスポーツに取り組むのか」江蘇省テック企業の人型事業部の郭大宏副総経理は、「これはロボットの性能をより安定的かつ高信頼性で設計し、応用分野を拡大するためだ」と説明する。マラソンの持久力、格闘の攻防、ドリブルの移動戦術は現実の複雑な動的環境をシミュレートし、ロボットの運動制御・環境認識・エネルギー管理などの総合力を試す。
「不器用に見えるが、潜在力は計り知れない」と、人型ロボット運動会の熱烈なファンである、東南大学ロボットセンシング・制御技術研究所の徐宝国副所長は指摘する。人型ロボットがスポーツに取り組むことで、特定分野の技術突破が促されるという。例えば格闘競技は柔軟な対抗戦略と高速応答戦術を発展させ、サッカーはチーム連携アルゴリズムの最適化を促進し、ランニングは歩行制御と消費電力管理を鍛える。これらの成果が成熟すれば、リハビリ訓練・運動補助・災害救助などマンマシン共存型の協働応用シーンにも転用可能で、極めて高い応用価値と商業化の潜在力を持つ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2025年5月15日
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