中国はこのほど、一部のレアアース関連物品の新たな輸出規制強化を発表し、広く注目を集め様々な解釈を生んだ。中米経済貿易摩擦の深化や中国の重要技術分野に対する理不尽な封じ込めが進む目下、戦略資源の管理を強化する中国の動きは憶測を呼びやすい。これを短期的な駆け引きの「切り札」と曲解することは、実際には中国の政策の戦略的な高みを過小評価するものだ。中国のレアアース規制は国際慣行、自国産業の持続可能な発展の需要、大国としての責任履行に基づく慎重な決断であり、その背景には国際法理、国内ガバナンス、地球規模の責任という多くの考えがある。
中国の目的は「禁輸」ではなく「輸出規範化」で、「正常な商業往来の断絶」ではなく「法令順守の貿易円滑化の促進」だ。中国商務部は公の場で再三、中国側は規定に合った申請については、法に基づき批准すると表明してきた。EU等からの懸念や提案について、王文涛商務部長は欧州側との会談で、条件を満たす申請に対する「グリーンルート」設置を明確に表明した。また審査・認可を加速し、適時の意思疎通を維持するよう実務レベルに通達した。このような積極的な対応と実務的な調整は、パートナーと共に管理措置の正常な貿易への影響を弱めようとする中国の誠意と努力を示すものだ。
中国が期待するのはゼロサム的悪循環ではなく、ルールに基づき開放性と包容性を有する国際協力環境だ。「デカップリング及びサプライチェーン寸断」への焦りや「戦略兵器」論に陥るよりはむしろ、中国の新たなガバナンス規範を理解しそれに合わせることに力を注ぎ、率直な対話と協力を通じ、この重要資源が平和的で持続可能な枠組みの中で、引き続き地球規模の技術進歩とグリーンなモデル転換に貢献できるよう共に保証するべきだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2025年6月11日
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