米紙「ニューヨーク・タイムズ」はこのほど、中国と多国籍企業に関する劇的な状況を報じました。米国の対中「対等関税」が導入されたことで東南アジアなどに移転を余儀なくされた多くの多国籍企業が、導入から1年を過ぎて、産業チェーンを中国に戻したとのことです。企業は中国の強みは代替不能と再認識しました。
まず重要なのは中国のサプライチェーンのスピードと品目の多さです。世界に目を向けると、中国は国連産業分類のすべての工業部門を持つ唯一の国であり、世界の504種の主要工業製品のうち220種以上の生産量が世界一です。規模の大きさと品目の多さのほか、産業集積による高効率とコストの優位性もあります。長江デルタ産業帯では、蘇州でスマート草刈りロボットを製造するならば、必要な300以上の部品の半分は周辺から車で1時間以内に入手できます。
次に重要なのは発達したインフラと管理可能な物流コストです。世界の貨物取扱量の上位10位の港のうち、中国には8カ所があります。それだけでなく、中欧班列(中国と欧州を結ぶ定期貨物列車)、鉄道と海上を連結する運輸網などに支えられた総合物流システムにより、中国の物流効率は安定して世界上位です。
中国にはさらに、効率的で実務的なビジネス環境があります。東南アジアなどに比べて、中国で事業をした方が行政効率が高く、安全リスクを抑えられます。
それ以外にも、中国はエネルギーの転換と電力関連の建設に積極的に推し進めるなどの努力により、安定した電力供給が実現し、企業の生産に強大な保障を提供しました。「ニューヨーク・タイムズ」は、現在のホルムズ海峡の緊張による燃料不足がベトナムなどの工場への圧力を高め、米国ブランドの購買部門が中国への回帰を加速させていると指摘しました。
コンサルティング企業のエイパック・アドバイザーズのスティーブ・オークン最高経営責任者(CEO)は、「企業は他の場所に生産能力を配置してから、中国の大きな強みを再発見した」と述べました。米ケイトー研究所も、企業が関税、生産、輸送、監督管理などのコストを全面考慮したことで、世界のサプライチェーンにおける中国の地位はかえって強化されたと指摘しました。
データも、資本の流れを証明しています。2025年に中国で新設された外資系企業は前年比で19.1%増加し、2026年上半期には外資企業4800社近くが対中投資を追加しました。(ヒガシ、鈴木)
「中国国際放送局日本語版」より 2026年8月4日
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