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浙江省良渚で“中国史上初の城”発見 殷墟と並ぶ価値
発信時間: 2007-11-30 | チャイナネット

29日、浙江省杭州市の良渚文化遺跡の中心地域において総面積290余平方メートルに達する古城が発見された。考古学者は、これは長江中下流域において初めて発見された良渚文化時期の城址であり、現時点までに発見された同時代の城址の中で最大のものであるという。

同日、杭州で挙行された記者会見の席上で鮑賢倫浙江省文物局局長がこの遺跡の発掘状況について語った。それによると、古城はやや丸みを帯びた長方形であり、南北にそっている。東西の長さは1,500-1,700メートル、南北の長さは1,800-1,900メートル、総面積は290余平方メートル。城壁の底部には幅40-60メートルにわたり石材が敷き詰められており、基盤をなしている。この石材は大部分が混じり気のない黄土から成っている。4メートル余の高さの城壁が残っているところもあるという。

この遺跡の発見者の一人である劉斌浙江省文物考古研究所員は次のように語る。建城の位置は詳細な観察と計画に基づいて決められていて、城壁外側の堆積物から出土した陶片から判断するに、古城はどんなに遅くても良渚文化晩期より後ということはない。建築開始時期についてはもう一歩進んだ考古学的研究の結果を待たなければならない。

良渚文化は太湖流域に広がる著名な考古学的文化である。良渚遺跡とはその文化の中心となる遺跡を指し、浙江省杭州市余杭区の良渚鎮・瓶窑鎮にまたがって存在している。国家文物局もかつて以下のように述べていた。現時点で発見済みの古代文明の大規模な遺跡中、この良渚遺跡は5,000年に及ぶ中華文明を実証する上で、最大規模にして最高レベルのもののひとつである、と。

著名な考古学者である厳文明北京大学教授は以下のように語っている。良渚古城の発見は、良渚文明の始まりに関する元来の認識を改めさせ、良渚文化が発達した先史文明の段階に存在していたことを表しているといえる。これは20世紀の殷墟の発見に継ぐ中国考古学界における一大発見であり、中国文明史研究と考古学の発展を極めて大きく促すことだろう。

「チャイナネット」2007年11月30日

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