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山頂洞原人よりも早い時期の原人の頭蓋骨、河南省で発見
発信時間: 2008-01-23 | チャイナネット

 

 

 

 

 

 

国家文物局は1月22日、北京で記者会見を行い、河南省の許昌にある霊井旧石器時代遺跡から、今から8万年から10万年前の、ほぼ完璧に保存された原人の頭蓋骨の化石が出土したことを明らかにした。

霊井旧石器時代の遺跡は、1965年に多くの動物の化石や小さな形の石器、敲打器が出土し、考古学界から注目されてきた。河南省文物局は2005年6月から今までこの遺跡をさらに発掘し、260平方メートルの遺跡からは、旧石器時代の石器や骨器、動物の化石など合わせて約3万点が出土した。昨年12月17日には、原人の頭蓋骨の残片16点が出土し、つなぎ合わせるとほぼ完全な頭蓋骨になる。この化石は、まゆの部分が突き出ており、額は低く平らで、頭蓋骨が厚いなどの特徴がある。

中国科学アカデミー会員の呉新智氏をはじめとする専門家グループは鑑定後、この化石は第四紀晩期更新世早期の地層で発掘された、8万年から0万年前の原人の頭蓋骨で、慣行によって「許昌人」と命名することを明らかにした。

世界には、現代人類の起源について二つの説がある。一つは、「アフリカ起源説」で、中国の北京原人などは約20万年前に消え、現代の中国人はアフリカ大陸からの原人の子孫であるというものと、もう一つは、「多地域進化説」だ。「中国原人連続進化説」もそのうちの一つで、200万年前の巫山原人、115万年前の藍田原人、50万年前の北京原人、10万から20万年前の遼寧金牛原人、1万年から4万年前の山頂洞原人などがこの説の重要な論拠となるが、この進化体系には、5万年から10万年前の化石がない。この時期はちょうど「アフリカ起源説」では、アフリカの原人が世界各地に移り、地元の原人と取って代わる時期である。今回出土した「許昌人」の頭蓋骨は、まさにこの時期のものである。専門家は、この発掘は東アジアの原人の進化と、中国の現代人類の起源の研究にとって重大な価値があると話している。

「チャイナネット」2008年1月23日

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