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07年の「中国十大考古学新発見」・新疆巴里坤東黒溝遺跡
発信時間: 2008-05-12 | チャイナネット

石の高台と四周を石で囲まれた住居跡

 

新疆ウイグル自治区巴里坤(バリケン)県石人子郷石人子村南の東天山北麓、西に県庁所在地の巴里坤から23キロのところに位置する。06-07年に西北大学文化遺産・考古学研究センターと新疆文物考古研究所が、ハミ地区文物局の協力を得て発掘を行った。これまでに石で築いた高台1基、石で囲まれた住居遺構が4基、墓が12基発掘されるなど重要な成果を収めた。

東黒溝遺跡の考古学研究は国家文物局の支援を受け、西北大学文化遺産・考古学研究センターと新疆文物考古研究所、甘粛省文物考古研究所が共同で行っている西北草原地域での古代遊牧文化の考古学調査の一環。

00年から、新疆東部と甘粛西北部で大規模な範囲にわたって考古学調査が行われており、すでに約200カ所で古代遊牧文化の集落の遺跡が発見された。そのうち大型集落跡は5カ所で、東黒溝遺跡はその一つ。

古代遊牧文化の集落の考古学研究はわが国では始まったばかりであり、東黒溝遺跡の調査はその有益な試みと言える。調査では住居跡や墓、岩画など集落の基本的遺跡について総合的な研究を行い、古代遊牧文化の考古学研究の理論と方法で大きな成果を得た。

M12で出土した金銀の器

 

東黒溝遺跡の石で築いた高台の全面的な発掘で、同遺跡の形状と機能がほぼ明らかになった。同遺跡は古代遊牧民族のかなり高度な祭祀活動の重要な場所だった、と考えられている。

東黒溝遺跡の石で囲まれた住居跡の発掘は、わが国では初めてのこと。古代遊牧文化の住居跡は長期にわたり知られておらず、今回の発掘でその性質と機能が明確になり、今後の同遺跡の考古学的発見と研究で有益な経験となる。

墓の発掘により、墓主をはじめとする外来文化と人と家畜をはじめとする土着文化が並存していことが分かり、それは征服者と被征服者との関係を反映したものである。

東天山地域では早期の遊牧文化の大型集落跡が5カ所発見された。文献に記載のある古代の月氏、匈奴の王庭と関係がある可能性が非常に大きい。

 

中国十大考古新发现

岩画の拓片

 

東黒溝遺跡は東天山北麓で発見された規模巨大な古代遊牧文化の集落跡。現存する新疆ウイグル自治区博物館の有名な裴岑碑は、清代の雍正七年(1725年)に遺跡のある石人子郷石人子村で発見されており、「鎮海碑」とも呼ばれる。碑文には、後漢の順帝永和二年(137)、敦煌の太守である裴岑が軍を率いてここで匈奴の呼延王を壊滅したと記されていたことで、史書の記載の過ちが補正された。この歴史的事実が、東黒溝遺跡の性格を判断した非常に重要な論拠である。

 

「チャイナネット」2008年5月12日

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