北極科学調査船「雪龍号」は11日、上海から出港し、75日間の北極調査の旅を始めた。今回の科学調査はわが国にとって三回目の北極調査で、わが国の北極調査史上規模最大のものでもある。北極の気候変動がわが国に与える影響、北極洋特有の生物資源と遺伝子資源、北極の地質と地球物理などが研究テーマとなっている。
13日、科学調査隊は北極科学調査船「雪龍号」で「北極大学」の始業式を行い、初めての北極に関する科学知識の普及を主旨とする学術教室を創設した。学長を勤める科学調査隊の首席科学者張海生氏は、「北極大学」は主に、学術討論とテーマ別講座の形で、北極調査に参加している各学科の専門家を招いて、科学調査隊のメンバーたちに北極の海洋生物、海洋化学、地球物理などの専門知識を教えてもらい、各学科間の交流を強化しようとするものである。「北極大学」はすべての調査隊員の参加を歓迎し、それぞれの授業を受ける状況に応じて修業証書を授与することになっている、と語った。
「雪龍号」に教室を設けることは、南極科学調査においてはすでに慣例となっている。中国はそれぞれ1999年と2003年に北極について科学調査をおこなったが、北極調査船に「大学」を創設するのは初めてであり、このような「大学」は北極科学調査隊員にとって重要な経験交流のの場となるだろう。
今回の北極科学調査隊は122人からなり、そのうち科学者61人、船員39人、コーディネータや記者などが22人いる。
「チャイナネット」2008/07/14