中国科学院長春分院が26日に伝えたところによると、中国科学院国家天文台長春人工衛星観測ステーションは国内で初めて、白昼にキロヘルツ(kHz)型衛星レーザ測距(Satellite Laser Ranging:SLR)に成功、技術レベルは世界の先進水準に達した。新華網が26日に伝えた。
昼間の空は雑音などの影響を受けるため、SLRは一般的に夜間に行われる。白昼の観測にはこれまでずっと技術的なボトルネックが存在し、さらに観測時の周波数が増加するに従い、システムの各性能・指標にも高い条件が求められるようになった。同観測ステーションは長年にわたり、kHz型SLRのソフト・ハードシステムを研究開発し、昼間の騒音による影響を克服、観測時間に間隔が空いていたこれまでの方法を打破し、白昼のkHz型SLRを実現した。
SLRは、現在最も精度の高い測地測量の1種で、衛星の精確な軌道パラメータ、地球の自転パラメータ、重力常数、潮汐パラメータおよびプレート運動、地殻の昇降速度などを測定することが出来る。今回長春ステーションで白昼のkHz型SLRが成功したことで、観測データの数と品質が大きく向上するとともに、昼間のデータ不足が補われ、SLRの応用分野がさらに開拓され、大地測量学の研究にとっては大きな技術的サポートとなる。
長春ステーションで昼間のkHz型SLRが成功したことは、国内の空白を埋め、国際的なSLRネットワークでもさらに大きな役割を発揮することになるだろう。(編集SN)
「人民網日本語版」 2009年8月27日