14カ国・地域の科学者からなる「国際ジャガイモゲノム配列解読チーム」は23日、北京・アムステルダム・ロンドン・ニューヨーク・リマなどで同時にジャガイモのゲノム配列のドラフトを完成させたと発表した。この「青写真」は、中国農業科学院野菜花卉研究所と深セン華大遺伝子研究院からなる中国ジャガイモゲノム配列解読チームが中心となって完成したもの。この成果は、ジャガイモという重要な農作物の遺伝子改良と育種を大きく推進する役割を果たす。中国の科学者主導のこの科学技術チームは世界の食糧の安全にも新たな貢献を果たすことになった。人民網が23日伝えた。
ジャガイモのゲノムには12本の染色体と8億4000個の塩基対が存在する。このドラフトでは95%以上の遺伝子がカバーされた。今回の研究では、深セン華大の次世代DNA配列解読技術プラットフォームとゲノムアッセンブラが重要な役割を果たし、これらの新技術によってゲノム配列の解読にかかるコストと時間は10分の1以下に削減された。
中国チームは留学帰国者と国内の優秀な人材が主力となった。中国農業科学院の屈冬玉氏と黄三文氏はいずれもオランダのワーヘニンゲン大学で博士号を取得している。黄三文氏は04年度国家優秀自費留学生奨学金も受けた。深セン華大遺伝子研究院の王俊兼CEOは南デンマーク大学の教授も兼任しているし、生物情報学を担当した李瑞強氏はコペンハーゲン大学の博士課程に在籍中だ。ゲノム配列の解読、アッセンブリング、分析を行ったチームのメンバーはみな中国の若者たちで、平均年齢は25歳。同プロジェクトの鍵となる手法やソフトウェアはいずれも独自で自主開発したものだ。
「人民網日本語版」2009年9月24日 |