中国の水中ロボット(ROV)「海竜号」はこのほど、海洋調査船「大洋一号」の第21回航海において、深海熱水調査を担当した。このことは、中国のROV技術が性能からコントロール方法にいたるまで、世界の同タイプの水準を超越し、全体的な性能が世界トップ水準に達したことを意味する。「科技日報」が10日に伝えた。
「海竜号」は、上海交通大学水中プロジェクト研究所の朱継懋教授率いる研究チームが中心となって進めてきた中国の重大科学技術特定プロジェクトだ。
研究チームは今回の調査で、ROVを用いて東太平洋エリアで巨大な「ブラックスモーカー(熱水を噴出する煙突状の穴)」を観察し、サンプルを採取することに初めて成功した。この発見により、中国は水中ロボットを用いて熱水調査・サンプル採取研究ができる世界的にも数少ない国の一つとなった。
「海竜号」は現在中国で最も深い水深まで潜ることができ、最も優れた機能を持つROVだ。このロボットの空気中での重量は3.45トン、全体の長さは3.17メートル、幅は1.81メートル。水中ロボット本体、中継器、アンビリカルケーブル、ウインチ、コントロールプレート、動力ステーションなど、多くのシステムから構成される。(編集SN)
「人民網日本語版」2009年12月10日