中国が独自に開発・設計・建造を手がけ、独自の知財権をもつ30.8万トン級超大型石油タンカー「新埔洋」が16日、広州港にある中船竜穴造船基地を出港し、無事シェイクダウンを終えた。中国新聞社が16日伝えた。
新埔洋は中船竜穴造船有限公司が中国船舶海洋工程設計研究院と合同で開発・設計した石油タンカー。全長333メートル、幅60メートル、看板から船底まで深さ29.8メートル。国際船級協会連合(IACS)の二重船殻(ダブルハル)構造に関する統一規則で設計されており、60度以下の原油輸送に用いられ、看板はヘリコプターが離着陸台できるようになっている。最高航速15.7ノット。
新埔洋は2006年10月28日に建造契約が結ばれ、中国の三大新興造船基地のひとつ、珠江口中船竜穴造船基地が昨年3月28日から1年かけて主船体を建造し、今年6月にドックから出渠した。出渠後、ふ頭で艤装(ぎそう)、係留試験、シェイクダウンなどが行われ、近く船主に引き渡される。新埔洋のデビューによって広東省では10万トン以上の大型船舶が建造できないという歴史が塗り替えられ、中国は超大型船舶の設計で新たな段階に入った。(編集KA)
「人民網日本語版」2009年12月17日