軍事医学科学院プロテオミクス機能ゲノム学研究チームは2日、人体の第1染色体の特殊な位置において肝臓ガンになりやすい感受性遺伝子を発見した、と北京で発表した。この区域が肝臓ガンを引き起こす「元凶」と見られている。国際的な科学誌「ネイチャー・ジェネティクス(Nature Genetics)」のウェブサイトで同日このオリジナルの研究成果が発表された。
同チームの周鋼橋研究員によると、この重大な発見は、科学者が肝臓ガンの発病メカニズムをさらに解析するのに役立つだけでなく、肝臓ガンの発生リスク予測、早期予防、個人に特化した治療、新型特効薬の選択などにも理論的な根拠が提供される。
チームのメンバーで軍事医科科学院放射輻射医学研究所の張紅星博士は、「現在の医学理論だと、肝臓ガンは複雑な性状をもつ病気で、肝臓ガンの発病過程にはひとつの感受性遺伝子だけでなく、多くの感受性遺伝子が関わるとされている。今回発見した肝臓ガン感受性遺伝子はその多くの感受性遺伝子の一つにすぎない。他の研究所と協力して新たな研究を進め、より多くの新しい感受性遺伝子を発見したい」と語った。(編集KA)
「人民網日本語版」2010年8月3日