月探査プロジェクトの首席科学者である欧陽自遠氏(中国科学院院士)は27日、インタビューに答え、中国の月探査計画「嫦娥計画」の第3期プロジェクトの打ち上げは海南の文昌衛星発射センターから行われることを明らかにした。有人月面着陸に向けた打ち上げも海南で行われる。「京華時報」が28日に伝えた。
欧陽氏によると、月探査計画第3期プロジェクトでは、月面車が月面に穴を開けてサンプルを採集し、採集されたサンプルを帰還モジュールへと持ち帰る。帰還モジュールは自分でエンジンを起動し、月面を離れて月周回空間に入り、そこから加速して月を離れ、最終的には地球へと向かう。帰還モジュールは大気圏に入った後、落下傘を使用して全てのサンプルを安全に地球上に着地させる。
欧陽氏は、「第3期プロジェクトで使われる月探査装置はあまりにも重くて大きいため、打ち上げのための新たなロケットを開発しなければならない。現在長征5号ロケットが開発中だが、このロケットは直径が大きく、列車や車では輸送できないため、船で海南・文昌の新しい発射場に運ぶしかない。3期プロジェクトが成功すれば、中国人も月に到達し、月面に着陸して作業し、さらに帰還する技術を持ったと証明できる。有人月面上陸を実施するのはその後となる」と述べる。
欧陽氏によると、国は有人月面上陸の明確なスケジュールをまだ公表していないが、論証作業と準備は積極的に行われているという。月探査3期プロジェクトと同じ理由により、有人月面上陸に向けた打ち上げも海南で行われる。(編集SN)
「人民網日本語版」2010年11月29日