ゴビ砂漠の北西部にある酒泉衛星発射センターは、現在中国唯一の有人宇宙船発射場となっている。設立から53年間、同センターからは中国初の人工衛星・長距離運搬ロケット・宇宙船などが打上げられ、中国の宇宙開発史においてシンボル的な意義を持つ「10の中国初」が実現されてきた。そして現在、同センターの発射塔に設置されているドッキング目標機「天宮1号」は、数日後にここから打ち上げられ、宇宙空間で中国初のドッキング任務を行う。人民日報が27日に伝えた。
発射場システム総指揮を務める崔吉俊氏(酒泉衛星発射センター主任)は、「天宮1号の打上げ任務では、ドッキング目標機を新たに開発したほか、170項目あまりにのぼるロケットの技術改良を行った。これらの変化に伴い、発射場に対して50項目以上に上る新たな技術的要求が生じた。我々は天宮1号打上げの要求に適応するため、有人宇宙船打ち上げ時の技術を基礎に100項目あまりの技術改良を行った」と語る。
このほか、ドッキング任務に向けた高頻度の打上げに対応するべく、同センターでは新たに天宮1号のテスト・打上げプロセスと有人宇宙船の汎用テスト打上げ技術プロセスを確立。物流・宇宙船への燃料注入プロセス・発射前の検査プロセス・宇宙船のテストプロセス及び宇宙船・ロケット合体後の合同操作項目などの最適化を実現し、室外への移動を5回、クレーン組立てを7回削減、全プロセスにかかる時間を神舟7号打上げ時よりも21.5日間短縮した。(編集SN)
「人民網日本語版」2011年9月27日