すでに任務を終えた月探査衛星「嫦娥1号」、「嫦娥2号」に続き、「嫦娥3号」が来年下半期に打ち上げられる。嫦娥3号は、月面への軟着陸と巡視調査を実施する。無事に着陸を成功させるためには、着陸地点の選択が重要だ。中国宇航学会でこのほど行われた報告会において、中国月探査プロジェクト首席科学者である欧陽自遠氏(中国科学院院士)は「嫦娥3号の着陸地点は虹の入り江に確定した」と明らかにした。北京晨報が報じた。
欧陽氏は「虹の入り江は幾度にもわたる論証の結果選ばれた。まず、着陸地点として月の南極、虹の入り江などを含む6-7カ所の候補地が選ばれた。月の南極は温度などの面でメリットがあったが、地形が険しく、月面車による巡視調査には不向きだ」と語る。
欧陽氏はまた、「嫦娥3号の任務が終わった後、中国はさらに月探査プロジェクト第3段階を実施し、月探査機によるサンプル収集・帰還の技術を掌握する。中国は2017年までに基本的に無人月探査任務を完了し、その後は有人月面着陸探査および月面基地の建設を実施する。将来的には深宇宙探査も予定しており、火星を突破口に、太陽、小惑星、金星、木星などの探査を進めていく。太陽探査においては、複数の衛星からなる『衛星陣』を構築し、異なる方位や角度から太陽の活動を観測・記録し、立体的な情報を取得する予定だ」とした。(編集SN)
「人民網日本語版」2012年10月11日