
著名司会者の周立波氏がある番組で、漢服を着てパフォーマンスをする若者に対し「どこのサウナの人?」とからかった。すると多くの非難を浴びた。理由は「漢服を尊重していないから」。作詞家の方文山氏もWeChat(中国のツイッター)で周立波氏の挙を「伝統文化に無知な輩」と切り捨て、多くのネットユーザーに支持された。清華大学教授の肖鷹氏は取材に対し、「周立波氏は娯楽番組ならではの冗談を言っただけだろう」とした上で、最近の「漢服ブーム」が「商業的で功利主義的だ」とし、商業主義な「漢服ショー」に過ぎないとの認識を示した。
これはショーなのか、伝統文化の復興なのか
肖鷹氏は、「漢服ブーム」はおそらく「国学ブーム」と共に高まったと考える。それは2000年に始まった。資料を調べると、この10年余りで「漢服ブーム」は広範囲に浸透した。多くの学校やコミュニティで漢服サークルが作られ、「漢服卒業式」を行う大学も出てきた。ネットショップでも漢服や関連アクセサリーを売るところが増えた。大小様々の「漢服ショー」が報道されるようになった。「漢服の復興」を支持する人も増えた。支持する理由の一つが「伝統文化の重視を人々に喚起し、中華民族の文化的統一感と自信を増加させるから」というものだった。
漢服が好きな人は徐々に増加したが、その中に含まれる伝統文化が同様に「流行」することはなかった。ネットユーザーがアップした写真がある。江蘇省のある大学の修士課程卒業式で学生が着ていた漢服は、どれも正規のものとかけ離れていた。これは漢服が純粋に商業的なショーに過ぎないということを示している。
中国人民大学文学院教授の成复旺氏はこの問題に対し、「漢服を着て、漢の儀礼を学ぶ活動はいいことだと思う。また一定程度国民の伝統文化に対する認識を向上させるとも思う。しかし良くない風俗を作り出すべきではない。これは薄っぺらい芸術行為だ」と明言している。
「漢服の復興は中華民族文化の一体感を生み出す」という意見について、肖鷹氏は「陳腐で浅はか」と直截的に批判する。「伝統の一言でなんでもOKという風潮があるようだ。現代は商業化にまみれた時代。『漢服ブーム』は商業主義が生み出した『漢服ショー』に過ぎないと言えるだろう。精神の空虚、生命力の減退を表す文化表現だ」。
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