「三百六十行、行行出状元」(どんな職業でも優れた人物は出るものだ)。インターネットが全てをつなげる現在、職業は360どころではなくなった。人ごみであふれる観光地に行ってみよう。「旅行体験師」が新しく開発された島で寛ぎながら、ネット上に旅行記を書き込んでいるのが見られるだろう。羨ましい仕事だ。あるいは、あなたがネットでゲームを楽しんでいる間、「ネットデータ・アナリスト」がゲームの人気度や顧客ニーズ、広告の収益についてデータ分析をし、適格な運営を可能にしている。もし「タオバオ」で安い品物が見つからなかったら、「ネットショッピング値切り師」が、商品市場を踏まえながら巧妙に、「さらに安い商品を」というあなたのニーズに応えてくれ、その結果、報酬を受け取る……。
ネット上の「職業マップ」が、不断に更新され続けている。人力資源社会保障部が発表した2015年版「中華人民共和国職業分類大典」では、ネット関連の新職業が10項目余りある。ネット情報安全管理員、コンピューターソフト測定員、情報通信情報化システム管理員、デジタルメディア芸術専門人員などだ。旅行体験師、ネットショッピング値切り師、ネットゲームトレーナー、ウェブデザイナーなどのネット関連の新職業は、「ウェブ職業新世代」に属する。次々と現れる小さな芽が、正式な職業として国家に認められるまでには、まだ長い時間がかかりそうだ。
先日、007シリーズの「007 スペクター」が中国国内でも人気を集めた。上空を飛ぶヘリコプター内で戦う姿、爆発現場からの脱出といったシーンが強烈な印象を残し、観客を魅了した。数年前、映画「ライフ・オブ・パイ」で大量に使われたデジタル特殊効果が人々を驚かせた。
精妙な画面の背景には、「デジタルメディアアート」という、ウェブ新職業をもたらしたハイテクなマジックがある。デジタルメディアアーティストは、ウェブ分野で使用される広範性と熟練度から、正式に2015年の「職業分類大典」に組み入れられた。