これについて童旭東・主任は、地球同期軌道リモートセンシング技術は国際宇宙リモートセンシング技術の重要な一部だが、技術研究の難度が高く、国によっては需要も異なると説明。ロシア、米国、欧州諸国はいずれも緯度的に中国より北に位置し、特にロシアの場合、地球同期軌道から撮影した国土写真は大きく歪む。
一方、米国は世界で最も多くの地球観測衛星を保有しており、数的な優位性が衛星の解像度の低さをある程度補てんできる。欧州諸国は国土が狭いため、広範囲の観測が可能という高軌道衛星の特長を生かせない。こうした国々と比べ、地理的な位置においても、国土面積においても、中国は高軌道地球観測衛星の運用に適している。また、中国は自然災害が頻発する国でもある。「高分4号」のような高軌道高解像度の地球観測衛星は、中国の特注品とも言える。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年1月1日