中国人は、そもそも竜が好きだ。竜を舞ったり、祭ったりして、よい天候に恵まれて五穀豊穣であることを願う。広東省豊順の客家人は、元宵節の竜舞のさい、長さ数十メートルの竜身に爆竹や花火をしばる。竜舞が最高潮をむかえると、進行役が入場し、竜の口やエビの灯籠、コイの灯籠に掛けられた花火をつける。一瞬のうちに火炎が飛びちり、竜身の爆竹へと燃えひろがるのだ。上半身はだかになって竜を舞う数十人の男たちは、爆竹の音や火の熱さなどかまわずに、燃えさかる竜を上下左右にひるがえす。手に汗握るスリリングな竜舞を披露するとともに、竜を焼くことで疫病をはらい、村の繁栄を願うのである。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年2月19日