通信衛星「アルジェリア1号」打ち上げ成功の背景
「長征三号乙」ロケットが11日未明、激しい炎を出しながら、通信衛星「アルジェリア1号」を載せて西昌衛星発射センターから打ち上げられた。
「アルジェリア1号」はアルジェリアの最初の通信衛星で、中国とアルジェリアの宇宙分野における初の協力プロジェクトでもある。この通信衛星は同センターが請け負う打ち上げ任務の1つというだけでなく、中国の宇宙事業の対外開放の縮図でもある。
衛星発射センターは「高級・上等」というイメージが持たれているが、世界の10大発射場の1つである西昌衛星発射センターは違う。
このセンターは大涼山にあり、山奥の谷に建設されているため、科学研究者は「谷人」と呼ばれる。取材で、科技日報の記者は「谷人」たちが中国宇宙事業の対外開放の窓口を構築したストーリーを耳にした。
古い方法で中国宇宙事業の足跡を五大陸に
センター党委員会書記の王経中氏は今回の「アルジェリア1号」の打ち上げ成功について、「西昌衛星発射センターは中国宇宙事業の対外開放の重要な窓口であり、初心を忘れず、使命を胸に刻み、中国宇宙事業の世界進出に大きく貢献している」と感慨深げに話した。
1986年、対外開放されたばかりの西昌衛星発射センターは世界宇宙発射市場から最初の「アジア1号」衛星の打ち上げ注文を受けた。あまり知られていないが、この年は「国際宇宙災難の年」で、米国の宇宙船「チャレンジャー号」が爆発し、フランスのロケットと米国のロケットが立て続けに打ち上げに失敗した。世界の宇宙事業は試練に直面したが、中国にはチャンスが訪れた。