「アジア1号」を迎えるため、西昌の人たちはわずか14カ月で技術の難題を1つずつクリアし、当時アジアで最も先進的な衛星実験工場を建設した。先方から「室内の空気清浄度を10万級以下にする」よう要求があり、職員は先進的な清浄設備がない中、布にアルコールをつけるという古い方法で3000平方メートル以上のホールの床と壁を何度も拭いた。最終的に、衛星実験ホールは先方の要求を満たし、清浄度を世界トップレベルの1万級にすることができた。
1990年4月7日、「アジア1号」の打ち上げに成功した。この成功は中国宇宙事業の世界進出の扉を切り開いた。外国メディアは、「中国の今回の打ち上げ成功の意味は、当時の原爆に勝る」と評価した。
「アルジェリア1号」、「ラオス1号」、「ベラルーシ1号」など、同センターは国際市場に「長征ロケット+米国の衛星」、「長征ロケット+欧州の衛星」、「長征ロケット+国産衛星」などの組み合わせを提供し、15の国と地域の32回の打ち上げ任務を実施し、中国宇宙事業の対外協力の足跡を五大陸に残した。
「国際的連動」から「国際標準」に
西昌衛星発射センターには「ボルトが宇宙事業をつなぎ、小さなボタンが民族の尊厳をつなぐ」という字が赤で書かれている。この感動的なスローガンは西昌の人たちが打ち上げ任務を担う中で生まれた心の声である。
1995年と1996年に起きた3回の宇宙事故を覚えている人は多いだろう。当時、失敗の影が同センターに立ち込め、多くの国際契約が中止・中断されt。
このような挫折は彼らに「質は生命、質は勝算」だと深く感じさせた。
2004年、打ち上げ成功率を上げ、国際的連動の対話プラットフォームを構築するため、同センターは中国宇宙発射分野で真っ先に質の管理体制を導入、構築した。2006年9月、同センターは中国で初めて国際品質管理体制「ISO9001」の認証を得た打ち上げ場になった。2010年には質、環境、職業の健康・安全を一体化した管理体制が認証された。
近年、中国宇宙事業は「ダブル5条」ゼロリセット標準を形成し、同センターは打ち上げ任務を重ねるうちに国内外の同業から認められ、国際標準になっていった。
同センターの張学宇主任によると、西昌衛星発射センターの打ち上げ成功率は92.6%に達し、142日で9回打ち上げるという高密度記録を更新し、1997年以降81回の任務を全て成功させるという世界宇宙事業の奇跡を作り上げた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年12月23日