変色する「心臓チップ」、中国が開発に成功

変色する「心臓チップ」、中国が開発に成功。

タグ:心臓チップ

発信時間:2018-04-04 14:54:56 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 硬貨サイズの「心臓チップ」は薬品を注入されると色が変わる。研究者は心筋細胞の脈動を観察し、薬品の試験効果を確かめられる。東南大学の趙遠錦教授のチームはこのほど、マイクロ生理可視化機能を持つ「心臓チップ」を開発した。これは世界初の成果だ。

 

 「生体機能チップ」はマイクロフルイディクスによりマイクロ器官代替生物体を作り、臨床試験の効果を発揮する。これはより経済的かつスピーディーであり、患者を傷つけることもない。2000年に「生体機能チップ」が流行してから、技術の重要特許は米国に握られてきた。

 

 趙氏は「この心臓チップは自主開発した生体構造色材料を使う。海外の生体機能チップが使う一般的な柔軟性材料よりも、心筋細胞の変化を分かりやすく観測できる」と説明できた。

 

 自由に変色できるカメレオンからインスピレーションを得たチームは、表面に小さな溝のあるゲル弾性フィルター、すなわち生体構造色材料を開発した。このゼリー状の色鮮やかな弾性フィルター内には、一連の微小気孔構造がある。マイクロフルイディクス技術により活性心筋細胞を持つ培養液をこの特殊フィルター「チップ」に注ぐと、心筋細胞の拡張と収縮に伴い、弾性を持つゲルフィルターがそれに応じて体積と形態を変化させる。ゲル内の水晶体の排列の変化により、反射光間の干渉効果にも変化が生じる。そのため心筋細胞は異なる色によって分かりやすく示される。薬品が「チップ」に注がれ、心筋細胞の「反応」を引き起こすと、フィルターにも変化が生じ、色が変化する。これによって薬品の効果を確認できる。 


 趙氏によると、心臓チップが量産化されれば、1個あたりのコストはわずか200元になるという。チームは今後、個体「心臓チップ」を作り、さらに「肺チップ」「腎臓チップ」などの研究開発を続ける。整った「人体チップ」を形成し、自主フィードバック能力を持つ動的ロボットを構築する。


 「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年4月4日


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