月に基地を建設するための準備とは?
人類が月に基地を建設する計画は、多くの人から注目を浴びるようになった。この計画は着実に推進中とされている。
英ネイチャー誌はこの時期に、人類が自分たちの衛星に定住するにはどうすべきかという内容の特集を組んだ。
水、水、水
別の星にたどり着けば、水の掘削が最初の課題になる。
アポロ計画はかつて月の赤道から一部のサンプルを採集したが、それは現地が非常に乾燥していることを示すものだった。ところが月の極地に水と氷が存在するという10年前の驚きの発見は、すべてを変えた。
NASAはすでに掘削設備を搭載できる月探査機の開発を数社に委託しており、早ければ来年にも着工する。科学者は、月には十分な水があると判断した。現在のデータに基づき見積もると、両極にそれぞれ100億トン存在する可能性がある。
大半の氷は燃料として掘削される。科学者の計算によると、民間鉱業企業は毎年1000トンほどの水を掘削し、これを水素と酸素に電解し燃料とすれば利益を手にすることができる。
しかし氷点下249度のクレーターは、太陽系のうち最も寒い場所の一つだ。これは水を燃料に変えるため、掘削機に熱量とエネルギーを与える必要があることを意味する。民間企業にとって、自然崩壊により熱を生むプルトニウムバッテリーは高額過ぎ、そのため採掘は太陽エネルギーを利用する可能性が最も高い。