シンガポールは多様な人種の社会だ。ハリマ氏は「シンガポールの建国以来、人種、言語、宗教はシンガポールの抱える基本的な課題だった。我々の建国元勲は、多様な人種と宗教の社会をつくる必要があると考え、このようなビジョンを憲法に盛り込んだ。彼らは、各人種が団結一致するシンガポールを確立すると共に、全ての国民に十分で公平な機会を提供し、国民の理想的な生活の実現を目指してきた」と説明する。
調和社会は、達成するのが容易でなく、偶然でき上がるものでもない。政府は、政策策定の努力と苦心を続け、社会の調和を促進しなければならない。各人種はそれぞれの文化と宗教習俗を維持しているが、シンガポール人も基本的価値観のもとに平等、公平、実力登用、包括性、相互配慮という国民アイデンティティを確立する重要性を認識している。
多様性がシンガポールの強みとなっている。目まぐるしく変化する世界では、異なる人種と観点が国家の付加価値となる上、国家が抱える試練に対するより良く具体的な解決プランをもたらす。シンガポール政府は特に、非中華系の少数民族が追いやられたり、差別を受けたり、マイノリティの立場にとどまらないよう注意を払っている。シンガポールは国民のほとんどが華人だが、多様な人種の国家と考えている。これが、シンガポールのユニークな点だ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年5月15日