「中国の賈桂徳在ペルー大使が演説で述べたように、中国とペルーの関係は最高の時期にある。両国の文化交流は頻繁になり、経済貿易関係も緊密になっている。孔子学院はこのようなきっかけを十分に生かし、両国の文化交流に大きく貢献すべきである」。中国網の独占インタビューに対し、ペルーのピウラ大学孔子学院の中国側院長である馬征氏はこのように述べた。
「中国語ブーム」が高まる
ペルーのピウラ大学孔子学院は2009年9月末に設立式を行い、2019年で運営10年目となる。設立当初は中国側院長兼教員1人、学生49人だった。2010年以降、教員数は少ない時で4人、多い時で7~8人になり、学生数も学期ごとに安定して増加している。
孔子学院の一般クラスの学期ごとの学生数は平均約150人で、200人近い時もある。2010年以降は隣りの「サンバレー・スクール」中学部にも授業を開設し、学生数は年間平均280人となっている。孔子学院に3つの教室、2つの事務室、1つの図書館の専用の部屋がある。2015年、孔子学院の「サンバレー・スクール」教室は中国国家中国語国際普及指導グループ弁公室により孔子教室に引き上げられ、正式に設立した。
ピウラ大学の孔子学院は初級、中級、上級の中国語クラスに分かれている。1つの級に3つのレベルがあり、現在、初級クラスの学生数が最も多い。このような状況は学習の難易度、学習の動機、学生自身の時間などと関係している。しかし、全カリキュラムを修了した学生の多くが成績良好である。
ピウラ大学の孔子学院は中国国家中国語国際普及指導グループ弁公室が認定する中国語レベルテストHSKの試験会場にもなっている。毎年、HSK2、 HSK3、HSK4、HSK5筆記試験、およびHSKK初級と中級の口語テストを実施。統計によると、HSK2、HSK3、HSKKは申込者が最も多く、合格率も高い。
中国文化のペルーでの「グローバル化」
中国文化の普及はピウラ大学孔子学院が中国語教育以外で重点としていることである。中国の春節、元宵節、中秋節、端午節などの伝統行事になると、学院は関連のテーマ活動を行い、地元の人たちに中国の伝統文化を全面的に知ってもらう。
学生に餃子の作り方を紹介する中国側院長の馬征氏
餃子の包み方を学ぶペルーの学生
餃子を味見するペルーの学生
同学院は各種講座、展覧、ワークショップ、シンポジウム、中国の武術、太極拳、舞踏、書道、伝統衣装などの展示イベントも不定期的に行う。
学生たちに太極拳を教える張姣紅教員
学生の書道作品の展示
ラテンアメリカの孔子学院
2004年、世界最初の孔子学院が設立された。2018年2月までに、中国は世界154の国と地域に548校の孔子学院、1193クラスの小中学孔子教室を設立し、学生数は187万人に達する。ラテンアメリカには44校の孔子学院と12クラスの孔子教室が24カ国に分布している。現地の社会と民衆の中国文化に対する知識と受入度は高まっている。
2010年からピウラ大学孔子学院の中国側院長を勤める馬征氏は、「孔子学院は中国を近距離で学ぶ機会を与えるプラットフォームで、学生は本当の中国を認識、理解できる。また、各国で数年働く孔子学院の中国側院長、派遣教員、ボランティア教員は帰国後に自分が働いていた国の文化を宣伝できる。このような相互交換は孔子学院というプラットフォームの魅力である」と述べた。
非凡な2019年
今年は重大な意味を持つ1年で、新中国設立70周年、ピウラ大学創設50周年、孔子学院設立10周年、華人のペルー到達170周年にあたる。ピウラ大学孔子学院は2009年9月25日に設立され、中国の国慶節と近いため、シリーズ祝賀イベントを開催し、孔子学院に多大な支持を与えた各界人士に感謝を表している。また、新中国設立以降、特に中国の改革開放以降の各方面の変化と発展を大勢に知ってもらうという狙いもある。
出席者の集合写真
孔子学院の今後の発展と展望について、馬征院長は「ピウラ大学孔子学院設立10周年、新中国設立70周年にあたり、我々はより広範囲に中国語教育を普及させ、現地の教員の選抜と育成に重点を置き、孔子学院の持続的な安定した発展を保障し、より多くの興味を持つ人に中国に触れ、中国文化を知ってもらう機会を作り、ペルーと中国の交流に大きく貢献したい」と自信を示した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年9月10日