杭州電子科技大学の修士課程に在籍する黄智坤さんの論文「現実世界に基づく身分不変・顔の自動メイクネットワーク」が、国際人工知能会議(IJCAI)に受理された。その研究成果は証明写真などの素顔に「メイク」を施し、ルックスを改善できるというものだ。
現在の自動メイクには次の2つの問題がある。まず背景が複雑な場合、合成でメイクを施そうとすると背景にも変化が生じ、本物らしく見えない。次に輪郭を修正し肌をなめらかにすることで人々の審美眼に合わせるが、輪郭を変えることで画像が本物らしく見えない。黄さんは「私の処理方法は顔のメイク範囲のみに処理を施し、輪郭や顔表面の物理的特性を変えない。画像はよりリアルで、実用性と美観のバランスを実現する。証明写真を素顔のまま撮影し、それからメイク機能によりワンキーでメイクする。急に写真を撮りたい状況になり、メイクをする時間がなければ、撮影後にメイクをすればよい」と説明した。
黄さんによると、この自動メイクシステムを構築するのに1年近くの時間がかかった。すでに肖像権を獲得した人の顔でテストを行っており、実験室内の初期段階の成果が得られているという。「商用化にはさらに多くの顔画像の実験や技術面の推進が必要だ」と黄さんは話している。
「人民網日本語版」2020年8月5日