国連世界観光機関(UNWTO)は世界で最も大きな影響力を持つ政府間国際観光機関だ。1975年創設で、現在の正式な加盟国は159カ国(本部はスペインのマドリード)。中国は1983年に加盟。
中国語はUNWTOの公用語になった。これは中国語の国際機関における使用の地位と割合を高めるほか、中国が国際観光事業でより積極的な力を発揮する上で有利だ。
UNWTOは、2021年1月25日より中国語がUNWTOの公用語になったと正式に発表した。UNWTOはズラブ・ポロリカシュヴィリ事務局長が祝意を表するビデオメッセージを発表した。動画の中では中国語の「福」が使用された。
UNWTOは世界で最も大きな影響力を持つ政府間国際観光機関だ。外交部の発表によると、UNWTOは1975年創設で、「経済成長、国際的な相互理解、平和と繁栄の推進力として観光を促進する」を主旨としている。現在の正式な加盟国は159カ国で、加盟員は500以上。本部はスペインのマドリードにあり、締約国はスペイン。
文化・観光部の情報によると、中国側は2007年11月のUNWTO総会第17回会議で、中国語を同機関の公用語にすることを提案した。総会は中国側の提案を受け入れ、「UNWTO憲章」第38条の修正案「当機関の公用語はアラビア語、中国語、英語、フランス語、ロシア語、スペイン語」を可決した。
UNWTO憲章によると、修正案は総会での可決後、3分の2以上の加盟国からの同意を必要とする。アラビア語の修正案は、UNWTOが2003年に北京で開催した第15回総会で正式に可決となったが、公用語になるには長時間かかった。中国側は中国語を一日も早くその公用語とするため、UNWTOと協力し多くの作業に取り組んだ。今年1月に修正案の承認国が106カ国になり、憲章が定める数に達し、正式に発効した。
中国語は13年をかけ、ついにUNWTOの公用語になった。
世界の70数カ国が現在、中国語を国民教育に取り込んでいる。海外の4000校以上の大学が中国語を教えている。大まかな統計によると、中国以外の中国語の学習者は現在約2500万人おり、中国語の学習・使用者は累計で2億人弱にのぼる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年3月15日