近頃、「ChatGPT」という対話式AIシステムが人気を集め、ネットで話題になっている。ChatGPTのアクティブユーザー数は昨年11月末のテスト開始からのわずか2ヶ月で1億人を突破した。電話業界、携帯電話業界、インターネット業界がユーザー1億人を超えるまでに要した期間はそれぞれ75年、16年、7年だった。
ChatGPTは自己学習できる対話式AIロボット
マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏は、ChatGPTはインターネットの登場よりも革命的だとしている。世界一の富豪であるマスク氏は、ChatGPTは衝撃的な強さを持つと話した。
簡単に説明すると、ChatGPT(Generative Pre-trained Transformer)は、ネット上の自然言語のデータを通して自己学習(Self-supervised Learning)し、言語モデルを形成できる対話式AIロボット(Chatbot)である。人間が使えば使うほど、ChatGPTはどんどん進化していく。
ChatGPTが登場する前、対話式AIロボットは情報を探して簡単な質問に答えられるだけで、複雑な質問に対しては「話がよくわからない」と答えていた。しかし、ChatGPTは人々の対話式ロボットに対する認識を完全に変えた。
ChatGPTは他のロボットよりどのようなメリットがあるか
ChatGPTは文章作成、受験、裁判のサポートなど様々なことができる。一体どのような強みがあるのだろうか。
上海人工知能専門家諮問委員会の黄暁慶委員は以下のように答えた。ChatGPTが従来のインターネットの応用を超えたのは主に、その人工知能が業界プロレベルに達しているためである。たとえば、詩や絵を創造し、コンピューターのプログラミングや法律に関する問題を解決することもできて、上級クラスのプロレベルの人工知能を形成している。これは多くの人が驚かされた理由の一つだろう。
ChatGPTがもたらした論争とリスクをどのように考えるべきか?
ChatGPTが学生のカンニングを手助けするリスクや、極端な発言や虚偽の情報を流すリスクなどについて、どのように考えるべきか。黄暁慶氏は以下のように述べた。ChatGPTに自己意識はなく、文脈のつながり、人工知能学習の手段、方法論によって作られた返答や文章などは確かにプロ並みに見える。しかし、関連情報が間違っていれば、その答えは虚偽で不正確ということになる。以上の論点に基づくと、ChatGPTの適用には一定の規制と倫理原則が必要である。
ChatGPTは人工知能の発展にどのような意味があるか
黄暁慶氏は、ChatGPTに作業をさせられないが、文字処理をさせることはできると話した。そのため、シナリオ編集やプログラミング制作などの人工知能に不可能と考えられていた作業ができるようになった。また、ChatGPTのような技術の登場は、ロボットにグランドブレーンが必要であることも示した。現在、ChatGPTは単一モードで、他のロボットを助けることはできない。将来的には文字、言語、視覚、運動などにも対応できるマルチモードの人工知能の大モデル(RobotGPT)にしようと研究している。人工知能業界はこの大きなモデルを作ることに力を入れている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年2月14日