最近、永輝、盒馬、華聯など複数のスーパーマーケットが「大衆食堂」を相次いでオープンしており、来店者の1人当たり消費額は約20元(1元は約20.2円)になる。手頃な価格のビュッフェスタイルを打ち出すスーパーもあり、近くに勤務する会社員の間で非常に人気があるという。
肉料理2品・野菜料理1品で18元、肉料理3品・野菜料理1品で23元、無料の日替わりスープつき……浙江省杭州市の杭州嘉里センターのOlé優品スーパーにある「Oléレストラン」では、スタッフの蘭平さんが取材に、「当食堂は現在主にランチタイムとディナータイムをカバーしている。来店者のピークは11時から12時半の間で、毎日の軽食の注文数は約160食になる」と説明してくれた。
今年に入ってから、スーパーが起こした「飲食の風」はコストパフォーマンスが高くリピート率の高い軽食に狙いを定め、商業施設のスーパーを周辺住民や会社員のための「大衆食堂」にすることを目指している。2024年初め、永輝の福建省福州市にある一部の店舗で「永輝食堂」が開店し、6月には物美スーパーの北京市海淀区中関村店で「物美大食堂」第1号店が開店した。
前出の蘭さんは取材に、「うちの食堂でご飯を食べる人は近くに勤務する会社員が中心で、毎日来るお得意さんも何人かいる。平日の来店者数は休日を明らかに上回る」と説明した。
野菜や生鮮食品といった原材料の販売から、加工品の提供まで、スーパー独自のサプライチェーンが食堂のコスパを確保するカギとなっている。
手頃な価格以外にも、食材の新鮮さと店内調理もスーパーの食堂の主なセールスポイントだ。同じくスタッフの李振科さんは、「うちの料理は全部、後ろの厨房で作っている。前日の残り物は出さないし、半調理品も使用しない」と説明した。
しかし業界関係者からは、「食堂は客を呼び込む手段に過ぎず、スーパーの中核業務はやはり商品の販売にある。商品販売の状況は主にコスパによって決まるので、標準的なスーパーの業績を上げようと思えば、商品の開発とサプライチェーンシステムの構築がカギになる」との指摘もある。(編集KS)
「人民網日本語版」2024年9月5日