商業宇宙分野では、衛星の打ち上げ費用は一般に重量1キログラム当たりで計算される。そのため商業宇宙企業にとって、衛星の軽量化は単なる技術的課題ではなく、市場競争力にも関わる重要な問題だ。
湖南省株洲市の北斗産業パークをこのほど取材したところ、賽徳雷特衛星科技有限公司(以下、「賽徳雷特」)の生産現場では、技術者たちが衛星プラットフォームを囲み、ケーブルの接続作業を行っていた。小型化と軽量化が、まさに同社の技術的キーワードだ。
2018年の設立以来、賽徳雷特が開発中または引き渡した衛星は累計で数十基に達している。このうち「XR-11」と呼ばれる衛星は、2025年5月21日に酒泉衛星発射センターから打ち上げられた。賽徳雷特の共同創業者で副総経理の安好氏は、「この衛星の重量はわずか135キログラムで、0.5メートル級の分解能、12キロメートルの観測幅、機動機能を備えた同クラスでは、最も軽量かつ小型の部類に入る。同等の性能を持つ同種製品の重量は通常250キログラムを超えるため、打ち上げ費用だけでも1000万元(1元は約23.7円)近く節約できる」と説明。
従来の方式は「プラットフォームにペイロードを搭載する」というものだった。つまり、プラットフォームはプラットフォーム、ペイロードはペイロードとしてそれぞれを管理し、両者の境界は明確に分かれていた。ペイロードはプラットフォームの設計に合わせて適合させる必要があるため、重量や体積を柔軟に調整することは難しかった。しかし賽徳雷特はペイロードを中心に据え、プラットフォームをペイロードに組み込むことで、その機能を支えるアプローチを選択した。分かりやすく言えば、カメラの「骨格」をそのまま衛星の「骨格」にするということになる。これにより、従来はカメラを衛星の中に搭載していたのに対し、現在はカメラそのものが衛星の一部になっている。
この100キログラム余りの軽量化は、主に3つの面から実現した。第一は構造の融合で、従来は分離されていた構造部品を統合して共用する。第二は電子部品の統合で、余分な回路やケーブルを削減する。第三は機能の統合で、1つの部品に複数の機能を担わせる。コンポーネントの選定では、XR-11に中国科学院長春光学精密機械・物理研究所が開発した「0.5メートル級商用リモートセンシングカメラ」を搭載し、衛星全体の重量をさらに削減した。
軽量化によって、性能は低下しないのだろうか。それについては以下の一連のデータがその答えを示している。XR-11は軌道投入からわずか8時間後に最初の画像を伝送した。軌道上で1年間に地球を5530周し、8760時間にわたって安定稼働したほか、画像撮影ミッションを1万4000回以上実施した。技術チームによると、軽量化と信頼性は二者択一ではない。削減したのは余分な構造や重複する機能であり、安全マージンを削ったわけではないという。
この軽量化ソリューションの根底にある論理は、光学リモートセンシング衛星、SAR衛星、通信衛星など、さまざまな種類の衛星にも応用できる。賽徳雷特によると、現在すでに衛星全体の受注を20件近く獲得しており、事業は深宇宙探査や軌道上サービスへと拡大しつつある。安氏は、「今後、農業の精密予測、保険の損害査定、油田の位置特定など、これまで十分に満たされていなかった商業ニーズに応えるためには、より安価で軽量な衛星が必要になるだろう」とした。(編集KN)
「人民網日本語版」2026年8月18日
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