膨大な資金を投じて建設されたため、上海万博閉幕後には撤去が決まっている42の外国館の命運はこれまで注目を集めてきた。ルクセンブルク大公国館の総代表によると、万博組織側は各館に対し、万博期間中にコンテストを行い、最も美しいと公認された5つの建物を永久保存すると通達したという。同代表は「それにルクセンブルク館が是非とも選ばれてほしい」と付け加えた。心血を注いで築いた自国のパビリオンを中国に永久に残したいとどの国も積極的に申し出ている。
園内で最も人気の高いサウジアラビア館は万博園区内で中国館に次いで2番目に巨大な国家館で、中国館と距離を隔てて呼応している。中国の設計事務所が単独で設計した唯一の外国館でもあるサウジアラビア館は空中に浮かぶ「月の船」に似た外観で、世界最大のIMAXデジタルシアターなどを見所とし、開園以来最も人気のパビリオンのひとつとなっている。
パビリオンの巧妙さについて、サウジアラビアのマンズール・ビン・ムタイ・ビン・アブドルアジズ・アサド王子は、「すべては中国とサウジアラビアのすばらしい友情とサウジアラビアの上海万博に対する重視の賜物だ」とし、同館が万博閉幕後に保留されるよう希望した。
他にも万博閉幕後のパビリオン保留を切実に希望しているのがフランス館だ。4日に同館責任者はその意向を示し、今年初め、フランスのシラク前大統領が上海で取材を受けた際にも、「フランス館が上海万博終了後にも保留され、文化コンベンションセンターとして世界各国の主要博物館からの芸術品を展示してもらいたい」と語ったと紹介した。
「人民網日本語版」2010年5月5日