「青花流水」のほか、イナックスは「世界一トイレ」と言われる日本産業館のトイレに洋風便器などを提供した。12日から公開された「金のトイレ」は特に注目を浴びている。
「下の陶器の部分には本物の金を使い、上部は金色に塗装した。金色は中国でとても縁起のいい色と聞いており、これでさらにイナックスへの興味を喚起できれば」と川出さん。
イナックスはこれまで、デベロッパーや設計会社などのプロユーザーを中心にアプローチしてきたが、今回は万博という好機を生かし、直接製品を使うエンドユーザーへのPRに力を入れ、認知度の向上を図っている。川出さんは、「抽選券に当たった来場者だけが産業館のトイレに入れるので、どうしても体験してみたいという声に応えるため、上海にあるショールームに同じ便器を設置し、来場者をそちらに案内している。ショールームを訪れるお客さんは、通常の倍以上になっている。また、万博協賛セールを行い、便器とシャワートイレのセットで普段よりお求め安い価格にしており、販売も好調」と、早くも出てきた万博効果について話した。
今後の中国市場に対し、川出さんは、「中国の人たちの生活レベルはますます向上しているので、よりよい暮らしに欠かせない水周り製品へのニーズもまだまだ続くと思う。これからは中国人が好むようなデザイン開発をしていきたい」と話す。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2010年6月30日