宮崎駿監督が引退を宣言するたび「宮崎監督の後継者は誰か」は熱く語られる話題だ。残念なことに宮崎監督の寵愛を受けていた「耳をすませば」の監督である近藤喜文監督は、1998年に早世し、「千年女優」を作り上げ、アニメ界から賞賛を受けた今敏監督も同様に運命の魔の手から逃れることはできず、2010年、この世を去っている。日本のアニメ監督を見回すと、優秀な人材は多く、しかも様々なテイストが揃っているが、宮崎監督が振り上げた日本アニメの大きな旗を受け継げるのは誰だろうか。新京報が伝えた。
「火垂るの墓」
★高畑勲監督(78歳)
代表作:「火垂るの墓」「おもひでぽろぽろ」「平成狸合戦ぽんぽこ」
1985年、宮崎駿監督とともにスタジオジブリを立ち上げた高畑勲監督は、「天空の城ラピュタ」などの有名作品のプロヂューサーも務めている。彼自身が監督した「火垂るの墓」は宮崎監督の現実主義的なテイストとは異なり、素朴に描かれた戦火の中で頼りあう兄と妹の情感が深く心に染み入る作品だ。また、「おもひでぽろぽろ」も同様に普通の人に照準を合わせ、日常の淡々とした生活に入り込んで細やかに女の子の子ども時代の記憶や生活感を描いている。これに続く「平成狸合戦ぽんぽこ」では奇想天外な想像力を展開し、にぎやかに動物、妖怪、法術など日本古来の伝統的な文化を結合させ、人間と自然の微妙な関係を探っている。自らの写実路線とかけ離れ、同時にクリエイティブに宮崎監督のテイストを発揚している。