「新世紀エヴァンゲリオン」 |
★庵野秀明監督(53歳)
代表作:「新世紀エヴァンゲリオン」
若いころ、庵野秀明監督は宮崎監督の「風の谷のナウシカ」の作画担当に応募し、宮崎監督から巨神兵のシーンを担当させられたことがある。この重責に緊張して怯えていた庵野監督に、最終的に宮崎監督は「描きたければ早く描け、描きたくなければ去れ!」といったという。この謙遜傾向の強い天才は何年かして、世間をあっと言わせた「新世紀エヴァンゲリオン」でアニメ史を塗り替えた。この作品の劇場版上映は「もののけ姫」とバッティングして競いあった。「新世紀エヴァンゲリオン」は複雑なストーリー構想、難解なキャラクター設定、セリフ、玄妙な世界観のフレームワークで人々の注目を集め、ストーリーデザインはその後に続いたアニメに模倣し続けられている。また、思想的にも世界の終わりを予言したり、神に対する複雑で矛盾した態度を描いたりなど、これまでになかった深い哲学性が感じられる。