「攻殻機動隊」 |
★押井守監督(62歳)
代表作:「攻殻機動隊」「機動警察パトレイバー」
押井守監督は、他のアニメ監督たちのような作画の腕はないが、デジタル技術や映画化のオーディオビジュアル効果で暗く冷たい未来世界のシーンを作り上げている。更に重要な事に、彼の作品にはいつも深遠な哲学的思考があり、「リアルとバーチャル」、「生命とロボット」、「人間と世界」などの弁証的な問で迫ってくる。代表作である「攻殻機動隊」では暗い未来都市のシーン、科学技術が高度に発達した時に人間が直面する逃れられない宿命が表現され、シーンには悲しみに満ちた感傷が描かれ、SFの殻をまとって生命の本質を探求している。このほか、いつもタッグを組む作曲家の川井憲次も、押井守の世界観構築に大きく貢献している。