低炭素型コミュニティから低炭素型都市へ
「京都議定書」は、人類社会の経済活動が一つの大きな転機に直面するであろうことを示している。日本プロジェクト産業協議会(JAPIC)は、東京の大手町・有楽町といった高層建築の集中するエリアにおいて、冷暖房のネットワーク管理化を実施することを計画している。概算によると、もしこの計画を推進することができれば、二酸化炭素の排出量を20%削減することが可能となるという。温室効果ガスの排出抑制は、まず低炭素型コミュニティから始めなければならない。いかに人々の行動が低炭素型社会の方向へ転換するよう促していくのか。政府はいかに低炭素型コミュニティの開発をサポートしていくのか。政府はいかに低炭素型コミュニティの共同開発戦略を策定していくのか。これらはいずれも、日本が低炭素型都市を構築していくにあたって避けては通れない問題である。
低炭素型都市の二つの大きな方向性が至る帰結は同一である。それは低炭素型コミュニティの開発である。具体的には、住宅を中心とした開発である。都市部のコミュニティと郊外のコミュニティとを問わず、今後10~30年の間、建造物施設の建て替え・太陽エネルギーの利用・木質バイオマスエネルギーの利用等の分野において、政府の投資が求められる。上述の目標を達成するためには、かつてのような市民の自発的な活動(のみ)では奏功し難い。都市の構造と機能の転換を実現する必要があり、そのためには政府による政策的な誘導が不可欠である。
ここでEUの低炭素型都市戦略に視点を移そう。EUの「低炭素型都市」戦略は二つの段階からなる。第一は、コミュニティ推進戦略と再生可能エネルギー戦略の並行推進である。そして第二は、再生可能エネルギー政策の立案である。