世界で多発する異常気象の話題が出れば、中国はその経済成長が急成長を遂げていること、二酸化炭素などの放出量が高いこと、経済危機において最も安定した発展を見ていることを理由に、先進諸国のやり玉に挙げられている。これらの批判の半分以上はどうしようもないと認めるしかない。中国の経済成長率がかなり低かったとしても、これほど巨大な経済規模を持ってしまった以上、こうした批判は免れないのである。中国はもともと環境汚染の被害者であった。今では、新たに汚染をまねく加害者にさせられてしまった。こうした2つの立場の経験値を持つ国は中国の他にあるだろうか?今の経済発展をなんとか維持しようとすれば、明日の地球や人類の生存のために何らかの責任を負わされる運命にあるのである。
これは平和的発展を目指す大国が負うべき代価なのかもしれない。国家の発展と地球の環境保護という両方の板挟みになりながら、中国はそのバランスを保っていくしかないのである。古い観念に囚われず、発展への新たな方向性を積極的に取り入れ、板挟みにある今の立場を新たな発展チャンスに変えていくことが重要なのである。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2010年10月11日