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中国、要求の高すぎる温室ガス削減目標を断る
発信時間: 2007-12-14 | チャイナネット

 12日、国家発展改革委員会の解振華副主任は国連気候変動枠組条約第13回締約国会議(インドネシア・バリ島)のハイレベル特別会議に出席した後、中国人記者向けの記者会見で、中国は、「主な発展途上国」は数量化された温室ガス削減目標を負担すべきだとする一部の先進国の提案をきっぱりと断ったことを明らかにした。

「主な発展途上国とは、つまり中国、インド、ブラジルを指している。現在、中国政府は2010年に単位GDPエネルギーの消費量を2005年の20%減とする目標を打ち出している。先進諸国も目標を立て、実現に向けて努力すべきだ」と解振華副主任は語った。

中国製品を享受している先進国にも責任はある

外資系企業が中国で生産した製品を世界各地に輸出した場合、誰がその製品の生産がもたらした温室ガスの排出に責任を負うべきか。中国社会科学院が今回の国連気候変動会議において発表した研究成果によると、中国の一次エネルギー消費量および温室ガス排出量の中の、約4分の1は先進国に輸出された製品の生産がもたらしたものである。

2カ月前のイギリスのティンドール気候変動研究センターの研究報告も中国社会科学院の結果と合致している。それによると、2004年の中国の輸出製品の温室ガス排出量は11億トンに達したという。

また、世界自然基金会(中国)の欧達夢代表は、中国製品を享受している先進諸国も、中国の急増するエネルギー消費量と温室ガス排出量に責任を負わなければならず、中国の温室ガス排出量という問題をいちずに非難するのは不公平であると語った。

先進国の製造業のアウトソーシング

また、現在、先進諸国はより多くの製造業がアウトソーシングの方向へ向かっている。一部の国は高汚染の業種を発展途上国に移転し、自国の温室ガス排出量を減らしている。こうすることで、一国の温室ガス排出量は目標に合致するが、全世界の排出総量は増え続けている。例えば、2004年、アメリカの輸入製品の温室ガス排出量は18億トンに達し、2004年のアメリカの排出総量の30%に相当する。これらの製品の中で、中国製品は圧倒的な割合を占めている。

最近、中国は高エネルギー消費量の製品の輸出を抑制する貿易政策を打ち出した。これは、一部の貿易利益を犠牲にし、環境の利益を求める中国政府の決心を裏付けているものだ。

「チャイナネット」2007年12月14日

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