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最大の国有林地、10年で3600万立方メートルの木材生産を削減
発信時間: 2008-08-28 | チャイナネット

中国最大面積の国有林地である黒龍江省工業林区は、今ある森林資源を効果的に保護するため、この10年で3600万立方メートルの森林資源にあたる、2277万立方メートルの林木の伐採を減らした。これは直径30センチの木にすると6831万本にあたり、生態価値は数千億元に上る。

黒龍江省工業林区は、中国最大の重点林地と森林工業基地。経営面積は黒龍江省総面積の約4分の1である1009万ヘクタールを占め、中国の東北地方や華北地方、北東アジアの生態系のバランスの均衡に重要な役割を果たしている。

しかし長期にわたる過度の伐採で、この地域の伐採可能な資源は枯渇しており、木材の質も落ちている。黒龍江省工業林区は1998年、中国では初めての天然林資源保護プロジェクトのテスト地になり、木材生産量は年々大幅に削減された。

このプロジェクト計画の実施条件では、1998年から2007年に生産可能な木材量は4624万立方メートルだったが、黒龍江省工業林地は長期的な目標を見据えて、自主的に約200万立方メートルの木材生産を減らした。そしてこのプロジェクトの実施前に比べて3614万3000立方メートルの木材の伐採量が減り、企業の損失は百億元以上になった。

木材生産量の減少は、森林を休ませることになり、地域内の生態環境が改善し森林面積も増加して、林木の質も向上した。冠水や干ばつ、土壌流失などの災害も顕著に減少し、イノシシやノロジカ、キジなどの野生動物が現れ、「中華沙秋鴨」や「花尾榛鶏」などの重点保護動物も明らかに増加した。

中国政府は、生態環境の悪化を抑制し天然林面積の回復と拡大をはかるために、1998年から長江上流、黄河上中流、東北地区、内蒙古などの国有林地で、現有森林資源の保護と発展、余剰人員の再就職のあっせんなど、天然林資源保護プロジェクトを推進している。

「チャイナネット」2008/08/28

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