コペンハーゲンで開催中の国連気候変動枠組条約第15回締約国会議(COP15)はラストスパートに入った。
17日、コペンハーゲンに到着した中国の温家宝総理は現段階の要解決の課題として、①協議の基盤的文書②排出削減の目標③温室効果ガス排出削減量の測定、報告と査定④長期目標⑤資金の5点を指摘した。同じ日、アメリカは2020年までに、先進国は発展途上国に対し毎年、1000億ドルの気候変動対策融資を提供する計画を発表した。
こうした動きを受け、中国国際問題研究所の気候問題専門家の劉卿氏は、「温総理の指摘した5点の課題は、世界の現状と国際社会に対する分析を土台にして打ち出しており、実情にかなっている問題である。一方、アメリカの融資案は各国からの信頼度を高めたい打算的なところもあるものの、現実的な意義もある」という見方を示した。
また、コペンハーゲン会議は成果を得られるかどうかについて、劉卿氏は「現在、議論の焦点は先進国に京都議定書を捨てる意向があることだ。そのため、結果的に参加国が合意できるものはただの政治的な協定に過ぎない可能性が大で、正式な条約は来年以降、もしくはもっと長い時間がかかるかもしれない」との見解を示している。
「中国国際放送局 日本語部」より 2009年12月18日 |