アイスランドの噴火で北京に酸性雨が降る?

タグ: 雨,火山灰

発信時間: 2010-04-23 15:18:04 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

北京市全市で22日の午前中に降った雨は、市民をパニックに陥れた。そのきっかけになったのが「この雨は750年に一度の酸性雨で、28日までは雨に濡れないように注意しよう」というメッセージだ。しかし専門家はこう話す。「アイスランドの火山灰の拡散により、北京で酸性雨が降る可能性は少ない」

酸性雨だという根拠は全くない

22日の朝、小雨が降る中で出勤した市民たちは、パソコンのMSNメッセンジャーなどで、「今日から28日にかけて雨に濡れてはいけない。この雨は750年に一度の酸性雨で、濡れると皮膚ガンになる確率が非常に高い。アイスランドの火山噴火では空中に大量の硫黄化合物が噴出され、大気圏7000~1万メートル上空では非常に濃い強酸性の火山灰の層ができた」というメッセージを受け取った。

このメッセージへの反応は人それぞれで、あるネット利用者は「すでに濡れてしまったがどうしよう」と驚き、「出かけないほうがいいと思う」「雨に濡れるのは好きだが早死にはいやだ」「今日はどんなことがあっても外出しないで、外出する時には必ず傘を持って行く」と心配している様子だったが、本当に酸性雨なのだろうかと疑問を抱く人も少なくなかった。

北京市気象局の高級技師の張明英さんによると、気象局のリアルタイムの監測結果では、22日に全市で降った雨の水素イオン濃度(pH)値は6.23で、酸性雨はpH値が5.6より低い雨のことを指すためいつもどおりの雨だったという。それに酸性雨かどうかは降ってからでないと判断ができないため、28日までの雨が酸性雨だという根拠は全くないと張明英さんは話す。

中国気象局矯梅燕副局長は22日にこう語った。「アイスランドの火山灰は1万メートル上空に運ばれ、アジアに到着する火山灰の濃度は低い。そのため中国への影響は少なく、また北京市は緯度が低いため、影響を受ける確率はさらに小さい」

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