重慶環境資源取引センターがこのほど設立された。これにより、重慶市の主要汚染物質排出権取引の試行が正式に始まった。中国西部で環境資源取引センターが設立されたのは今回が初めてとなる。新華網が伝えた。
排出権取引とは、規定された総量削減目標の中で、市場メカニズムを十分に利用して資源を配置し、企業の汚染物質排出コストを数値化することで、最終的に環境処理コストを最小化すること。欧州、米国などの先進国では、大規模な排出権取引センターが設立されており、主な汚染物質には二酸化硫黄、化学的酸素要求量などが含まれる。
2009年9月、重慶市は主要汚染物質排出権取引の試行方案と通知を発表、主要汚染物質排出権取引の試行を、都市・農村総合改革の重要内容に組み込んだ。2010年下半期、重慶で主要汚染物質排出権取引管理センターが設立されたほか、関連の政策も完備され、排出権取引の試行がさらに保障された。
重慶市環境保護局の張勇副局長は、「重慶環境資源取引センターの設立は、市場メカニズムを利用した省エネ・排出削減の推進に役立つと同時に、産業のモデルチェンジ・アップグレードを推進するだろう」と述べる。重慶市の規定に基づき、主要汚染物質を排出する工業建設プロジェクト(新規建設・改修・拡張・技術改造を含む)を実施する場合は、必ず排出権取引を行い、排出指標を取得後、環境影響評価を経なければ起工できない。
重慶環境資源取引センターでは、二酸化硫黄、化学的酸素要求量のほか、将来的にはカーボン取引業務を行っていくという。(編集SN)
「人民網日本語版」2011年1月24日