中国チベット自治区農牧庁がこのほど明らかにしたところによると、中央政府は2011年から2015年の間、放牧禁止や農牧区の牧草や牧畜の品種改良などを奨励し、チベットの生態を保護するため、毎年20億元(約240億円)の奨励金を支給する制度を実施するということだ。
現在チベットの草原面積はおよそ8000万ヘクタールに達し、チベット自治区総面積の68%を占め、全国天然草原総面積の5分の1を占めている。また、チベットは中国の5大農牧区の1つで、天然草原はチベット生態の安全保護壁構築の重要な一部となっている。しかし長期的に過剰な放牧、資金不足などの影響を受け、現在のチベット草原は退化や生産力低下などの厳しい問題に直面している。
これについて、チベット自治区農牧庁の朱春生副庁長は、「今回実施した草原生態保護補助奨励制度は20万戸余の農牧民が恩恵を受け、1人当たりの年間所得はおよそ2000元(約2.4万円)に増加する見込みだ」と述べた。
「中国国際放送局 日本語部」より 2011年8月14日